『あしたこそ』 ポール・オズボーン/作、島守辰明/演出
2010年 11月 23日
今回は原題「Morning's at Seven」という芝居を青井陽治さんが訳したという意欲作。いつもは代表の夏目さんが演出されるのだが、今回は島守さんという方の演出。
夏目さんは演技に専念され、我らのいこまみちおさん、そして何と旭堂南陵さんが特別出演されるというワクワクのキャスティングだった。
古き良きアメリカを舞台とした”家族”をテーマにした悲喜劇。いわゆる人情ものとはちょっと違ったテイストで、劇団神戸にとっては挑戦という事なのだと思った。
サロン形式の芝居は、この字型に演者を間近に観られるのが楽しいのだが、今回はその上に素晴らしい美術が楽しさを増幅していた。
ストーリーをそのままの時代設定でやったという事なのだが、一ファンとしては劇団神戸ならではの捻りが少し欲しいような気がしたのだ。
例えば設定自体を江戸時代にしてしまうとか、あるいは…。
そんな妄想は大きく膨らむが、安定した40周年記念興行にふさわしい素敵な舞台だった。