イシハラマコトのマンボな日常へようこそ☆


by nestvision
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yodare @ 0830

2013.8.30 北新地yodare
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7月で通常営業を終えたyodare。
明日、不動産屋さんに鍵を返却します。そして今夜は本当の意味でのラストナイト。
もはやもぬけの殻となった yodareに於いて、本当に親しい人と yodareを愛してくれた人に少しだけ声をかけてひっそりビアパーティ。お声かけ出来なかった方には申し訳ありません。

2006年の2月11日のバレンタインデーにオープンして、今日この日に8年半の歴史を閉じます。

パッと思いつきで始めたyodareがこんなに長い時間、続けて来られたこと、そして店主としてお店に関わって下さった方々がこんなにも居たことに感動しています。
きっとボクが死んで行く時、このカウンターで見たみんなの笑顔、悩んでいる顔、そんな様々な情景を走馬灯の中に思い浮かべるんだろうなぁと思います(ちょっと気持ち悪いですかね)
ボクにとって、このyodareはそういう場でありました。
救われたし、癒された。そして見なくて良いモノ、聴きたくなかった事もたくさん聞きました。
それでも、イシハラの40歳代はyodareと共にあって、そしてずっとこの小さな店での僅かな時間が一人きりでモノを考える事の出来る空間でした。
そういう状況や環境を与えて下さった事に本当に感謝しています。
そして一度でも来て下さったみなさんや、一度行ってみたかったとメッセージを下さった皆様への感謝と共に、この小さな 10坪足らずの空間に、改めてありがとうと言って閉店いたします。

そして総店主のイシハラは次なる yodareらしきモノを求めて、また明日から歩きます!

このお店で一人の時間に「もうyodareを閉めてもいいよね!」って自分の心に言った時にかかっていた曲を貼っておきます。


by nestvision | 2013-08-31 01:26 | yodare日記
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遅ればせ未読の文庫を読了。
なるほど、そういう事なのか……と少々考え込んだ。
1.読み進める明快な文体。
2.読者をだれ一人置いてきぼりにしないという技。
3.極力時勢案内は周到に随所に織り込む。
4.会話に地の文を入れこむ周到さ
5.読者想定の視点人物に語らせる
6.史実の螺旋解説によって史実を明快に構成
7.「あぁ、そうだったのか!」の創設
いろいろ勉強になった。なるほどなぁ。
by nestvision | 2013-08-19 01:59 | 読みました!review
2013.8.17 神戸ユニバー記念競技場
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ローチケ独占だし、ファンクラブ強いしで諦めかけていたのだが、旧知の計らいで参戦。実はこういう仕事をしていて、今回のSASの5年ぶりの復活ライブは観ておかねばならぬ気がしたのだ。
諸々の不手際は仕方ない。ライブ発表からよくぞここまで仕上げたと裏方さんに拍手を贈りたい。
そしてライブ。
35年ですから彼らのデビューした時にボクは中学3年生。ファンだ、ファンでないというレベルではない。全ての曲を歌えるし、全ての曲に自分のクロニクルが投影される。
単にお気に入りのアーティストでは、こういう世界観を創る事は無理だろうなと思う。
セットリストなんてのもどうでも良くて、当然ながら全ての年齢層のファンを魅了する手練は見事だった。
みんながブログやSNSで「良かった」と綴っている。そうなのだ。このバンドを良かったとしなければ、夫々の今までの35年間を否定してしまうのだ。それだけSASが国民的な存在であるという事だ。
途中、数曲、本当に身体が硬直して、その頃に戻ってしまった曲を覗いて、ノリノリの楽しいライブだった。
病気を克服した桑田さんに「コラッ!イシハラ!もっとがんばれ!」と、なんか怒られた様な気がしたコンサートなのでした。
本当は茅ヶ崎に行くべきなんでしょうが違うな。茅ヶ崎は地元の人だけで埋まるべきだとも思うのです。
by nestvision | 2013-08-19 01:43 | 観ました!review
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話題の映画(アニメ)を終戦記念の日に観に行った。
最初に感想を言っておくと、ボクのジブリ史上最後尾の感動であったとしておく。
いつも駿作品にある比喩的な心への引っ掛かり、心に何か澱の様なモノを残す感覚がまるでなかった。
史実を駿がファンタジーに仕上げて、自身も語っている様に”美しいアニメ”であった事は間違いない。ただ”映画”ではなかった。美しいアニメのレベル。
お家芸の風の表現、そして一貫したヒロインの表情など、もはやトレードマーク的な完成度。
中でも時代考証に基づく、関東大震災や戦争へ向かう日本の風景などは、群を抜くレベルで見応えはあった。
そして今作は「あかり」がとてもステキに演出のキーポイントになっている様な気がした。
ベッドサイドのあかり、部屋のあかり、仕事机のあかり、そして煙草に火をつけるあかり……などなど。
そういう意味では、老若男女誰もが一様に納得するという極めて最大公約数的な作り方だったと思う。
最後に、これって宣伝が巧妙過ぎたなと思う。電通と博報堂に踊らされたなと自戒する。

結論としては、ジブリならびに駿はもはや”ニッポンの権威”になってしまった。権威は大外しする冒険はしないし、周囲もそれを許さない。
とある特番で駿が「自作で初めて泣いた!」などと仰っていたが、「???」な感じの出来映え。駿も老人になったのかな?とふと思う。

ハッキリ言って次回作プロモーション時にWOWWOWで観るも良し、TSUTAYAで借りるも良しというレベルの作品であった。
スクリーンでないとダメってクォリティーでは決して無かったです。ハイ。
by nestvision | 2013-08-15 19:24 | 観ました!review
2013.8.8 Theatre BRAVA!
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 1973年に石橋蓮司、蟹江敬三、緑魔子らによって初演、1989年に財津一郎、木村拓哉、桃井かおりらで再演した伝説の舞台を目撃するため、真夏のブラバへ。アングラの名球会入りをした唐十郎の激しく、リリックなセリフのゲージツを世界の蜷川が大胆に演出して話題となった衝撃作だ。
そして今作の再演。古田新太、宮沢りえ、小出恵介というナイスなキャスティング。中でも古田の気合がインタビューでも伝わって来たので期待して観る。
最初に言っておくが、そりゃまぁ素晴らしい舞台でしたよ。演技はもとより、照明から舞台美術に至るまで寸分の狂いもなかった。
でもな…うーん、もはや当時のアングラな雰囲気は現代のボクらにとって不可解を通り越して滑稽だなと思ってしまった。
そういうアングラなモノに演者はリスペクトしまくってるのが、ありありと見て取れる。
ボクのお目当ての古田はビビってしまったのか、あまちゃんで疲れちゃったのか、何だかいつものテンションがまったく無い。ありゃ古田じゃない方が良かったかもねって思うくらい。
光っていたのは宮澤りえの迫真の演技。大竹しのぶを完全に捉えたな…ってくらいの舞台映えだった。
唐十郎の詩的なセリフの洪水は暑苦しく、そこまでゴチャゴチャ言わんでも!って感じ。
観ていて、プロ野球の往年の選手が出場するモルツの野球の試合を思い出した。
当の本人の蜷川さんや、この名誉ある今となっては伝統芸に出演出来た感慨に耽るプロ俳優たち。
置いていかれた観客はいい迷惑ではないか!と少し怒ってしまった。
りえちゃんの演技以外は面白くなかったとボク思います。
コクーンってのはもはや権威だもんなぁ…。招待で行ってたら絶対にこんな酷評は出来ないパーペキな業界ウケする芝居だったと思う。
もう一度言っておくと、商業演劇としての最高峰のレベルではあったんですよ!
多分プロの演劇評論家は感涙の舞台であっただろうと察する。
<キャスト&スタッフ>
作:唐十郎
演出:蜷川幸雄
出演:古田新太、宮沢りえ、小出恵介
小久保寿人、土井睦月子、大鶴佐助
松田慎也、堀源起、佐野あい
金 守珍、木場勝己、ほか
by nestvision | 2013-08-08 21:41 | 観ました!review
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文学を志す人間にとって、村上春樹は劇物である!とはよく文学仲間の雑談で出てくる話題だ。もはや彼の文体に引っ張られ、危うい初心者は単純に模倣してしまい、模倣している自分にも気づかせてもらえないという、文体のニトログリセリンの様な人だ。

久々に、極めて真面目に彼の3年ぶりの書き下ろし長編をじっくり読んだ。

まず小説を書く人間にとっての感想として、「よく練られたまるで国宝の千手観音を観るような小説」であったこと。彼の特徴として視点が時々コロッと転換してしまう。僕たちレベルの合評だと「ここ、視点が変わっちゃってます」な指摘が出そうな部分でコロッと変えている。当然ながら村上はそれを計算している。ジャズのコードでいうテンションである。ルート音からみれば完全な不協和音であるが、そのテンションを付加する事で何ともいえない深みが出る事を知っている。Cmaj7をCとBの二音だけで弾く様なものである。
そして描写は相変わらず恣意的で美しく、最も多くの読者を虜にするお家芸だ。中でも神の声のような文章(もはやコピーライティング)を様々な登場人物に呪文のようにサラッと言わせる。
そして独特の読後感。小説そのものではなく、読者は自分の人生を振り返る。
純文学、ファンタジーなどを越えたジャンルとしての「村上文学」だからこそノーベル賞候補に常に名を連ねているというワケだ。

そして個人的な読後感想。
これは村上春樹の自分史ではないかと思ったのはボクだけだろうか?
テーマは一貫して、他者と自己。客体と主体。そして自己の中の他者や、主体の中の客体などが、万華鏡の様に交錯するように綿密に設計されている。
人間は誰しも、心の中では主観的に物事を考える。しかしその主観は果たして本当に自己から滲み出た個性あるいは普遍的な自分…では一切無いのだという、何となくみんなが薄々感じている事を横糸に、意見陳腐なキャンパスものを舞台にドラマツルギーを展開する縦軸とで織られている錦絵だ。
誰しも登場人物が自分に酷似している事を思い知らされ、そこに救いを得るという構図は、なかなかやっぱり村上春樹でしか書けないな。
多義的というか、シンプルなブルース進行というか、文学によって読者が得られる”何か”をバージンオイルのようにとことん純化してしまったような小説だった。
ヤバいヤバい。村上ワールドから早く抜け出ねばならぬ!と、少々焦った一作でした。
by nestvision | 2013-08-04 17:17 | 読みました!review