イシハラマコトのマンボな日常へようこそ☆


by nestvision
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カテゴリ:観ました!review( 212 )

2013.6.1 Isshin-Ji KURA
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エンタメ業界には「壮大なテーマ」という表現がよく使われる。
ほとんどの場合、観る側(取材側)の読み解く力が無い場合に、こういう言葉を使って記事にしてしまう。

今回は内藤サンの久々の書き下ろしという事で、超期待大で一心寺シアターに目撃に行く。
当然、万歳一座の持ち味である団体戦と、痛快肉弾戦が一通り終わり、テーマたる状況の螺旋、あるいは内藤節のセリフのリフレインがくるくるアタマを回り始め「気持ちええなぁ〜」となる。
…が、いつものトリップ感とは違うのだ。終演してアタマに過った言葉は「壮大過ぎるなぁ」という感想。
少なくともボク個人の中では、壮大が過ぎたのである。
これは内藤サンの責任でも演者のそれでも無いと思う(たぶん)
受取手の僕の感性がついて行けてなかったのか、あるいは読解力に欠けたのか…という問題だと思う。

気になったのは、場の転換でのサイレントが長くて、トリップしかけていたのが素に戻ってしまうという、たいへん勿体ない感じがあったのと、ガヤに於いて、全員がアタマを抱えて悶絶しているシーンが多くて、そこは少々飽きてしまった。
それと、架空の島をどう考えても軍艦島としか想起させないのもファンタジー要素を阻害したように思う。

まさしく最初から最後まで内藤節で、万歳でしかないのは確かなのだけれど、もはや万歳を知っていないと、どうにも振り落とされてしまうという高度な芝居でもあったのではないか?
芝居を初めて観る人は言っただろうと思う。
「演劇って難しいのね…」と。

東京公演でどんな変異を見せるのか?ちょっと気になるのである。
by nestvision | 2013-06-07 11:54 | 観ました!review
2013.317 OSAKA ABC HALL
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美津乃あわちゃんが客演していて、何となく観に行った前作で、こってりとハマり、なんと東京公演にまで行ってしまったくらいに気に入ってしまった劇団鹿殺しの最新作を目撃にABCホール。
今作もそりゃもう面白いサブキャラから劇画なタッチのストーリー展開。何より音楽から派生した座長で主役の菜月チョビの才気にオタオタする芝居だった。
とにかくこの劇団の魅力はリズムが音楽的なこと。いわゆる芝居全体がトトトントン…!に対して鹿殺しの場合、タタタンッスタッタン♫とシンコペーション(あるいは3連の中ヌキ)が入るのである。
これはもうロック世代には何とも安心感かつ刺激的な展開となるのである。劇団☆新感線ともちょっと違うリズム感がたまらない。
んでもって芝居の作り方が緻密かつ大胆で、時代が変わって来たんだなぁ〜と感心する。
何より座長の菜月チョビという女の子。もはやインタビューとかする機会もないのかなぁ…と諦めてるが、一度話を聞いてみたい。感性豊かとかそういう次元ではないな。「ドマジメ変態」というか「カマトト淫乱」というか、とにかく妙な妖気を漂わせている。本人もさることながら、この人と過去につき合ったオトコたちを取材したいとさえ思う。
出来たら芝居だけやっていて欲しい。ゆめゆめ小説など文章の世界に来て欲しくない。この人、本気で書いたら次代の町田康やわかぎゑふになる可能性も秘めている。いやぁまったく油断出来ぬ。
新感線を追いかける新基軸な劇団であることは間違いない。


現在は福岡公演中とか…。
by nestvision | 2013-03-21 01:30 | 観ました!review
2013.2.21 OSAKA ORIX Theatre
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劇団黎明期からずっと観て来た新感線。いつのまにやら日本のエンタテインメント演劇の最高峰(諸説あるが…)な位置にまで登り詰めた。
バンド生演奏のRシリーズを発展させたRXシリーズ。そしてPART Iから数え、このPRAT IIIで完結編を迎えるという。
シリーズ全作の天海さん主演のPRT II 「薔薇とサムライ」が震えるほど良かったので、今作は必ず目撃せねばと思っていた。
今作のヨビモノである蒼井優はとびっきりキュートだったし三浦春馬も新しい一面を魅せてくれてキッチュな役を器用にこなしていた。村井国夫さんなんて、もう巧いとか下手の域ではないし、高橋由美子も舞台女優としての凄みを魅せてくれたと思う。
肝心の新感線社中も一味唐辛子みたいな橋本聖子、橋本じゅんのマヨネーズっぽさが上手く前面に出ていて、新感線ファンも大納得であったと思う。
しかしあの伝説の「薔薇とサムライ」と何かが違う。腰に来ない…、爽快感が薄いと観ながら思っていた。
パンフレットで今作で完結編だと書かれてあって「ナルホドな…」と、とても納得したのである。
限界なのである。良い意味でも悪い意味でも限界なのだと思う。
そもそもこのシリーズはヨビモノ俳優に看板役者の古田新太がお決まりの五右衛門を演じ、勧善懲悪をロックで彩るという”お祭り要素”の強い演目であるのが新感線および、いのうえひでのりの狙いだったろう。
しかし、どうだ?もはやシステムとなってしまったし、ヨビモノ役者の為に看板役者の古田が押したり引いたりという微妙なパワーバランスを要求されるなど、付加的要素が増えすぎた。
全作の場合、天海さんの圧倒的な存在感は、古田新太が何の躊躇もなく、120%で演技が出来たという、いわゆる劇中格闘技だった。観客もそのバイブレーションを受けて狂喜乱舞したけれど、このシリーズの大成功によって、様々なベクトルが作用したのだと思う。
蒼井も三浦も真剣に板の上に乗った。脇も完璧であればあるほど、それはシステムになってしまう。観客もある程度予測がついて、ヘタをすると劇団四季みたいになってしまう。
扇町で腹筋して酒を喰らっていた、いのうえひでのりやオリジナル新感線のメンバーはそれをいち早く察知したのではないかと思う。
とにもかくにも、エポックなシリーズだったし、三作をめいっぱい堪能させてもらった。
さぁ新感線の明日はどっちだ?


by nestvision | 2013-02-24 09:09 | 観ました!review
2013.1.4 KOBE Motomachi-Eigakan
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新年一発目の映画鑑賞。ドキュメンタリーでメキメキ頭角を現して来た山本起也監督作品。
そして何より、あの高橋恵子、23年ぶりの主演作品だ。
いやぁ、やっぱり名優だなぁ高橋さんは…、ってのが第一印象。
自殺の名所として知られる断崖絶壁の脇に建つ”何でも屋”のオカミをじっくりと魅せて演じていく。
脇の寺島進や、こういう映画で絶妙の存在感をみせる、あがた森魚氏の絡みが本当に良かった。
そしてそのバックには高橋判明や林海象などがプロデューサーとしてひかえているという不思議な構図。
なんだコレ?と思って調べてみると、京都造形芸術大から立ち上がったプロジェクト「北白川派」の第三弾の作品というコトだ。
いやはやニッポンの映画界も捨てたモンじゃない。
実は高橋伴明さんとは恵比寿のとあるBarでの顔見知り。半年ほど前に「最近は京都に行く事が多いんだよ〜」と喋っておられた意味がよくわかった。
単に、あがた森魚のみのジャケ買いで入った映画だけれど、大当たりでした。今後の「北白川派」には注目だな。
by nestvision | 2013-01-04 20:37 | 観ました!review
2012.12.26 OSAKA ABC Hall
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伊藤えん魔プロデュース『ロミオとジュリエット』(絶望バージョン)を目撃するためABCホールへ。
そういえば「今年ラストの観劇だわな…むむ、ファントマね」とウキウキと観劇。
やっぱり絶望のみならず、あわちゃんの「希望バージョン」をどないかして観るべきだったと痛恨の極みではあった。
さて、今回も伊藤えん魔おなじみのメンバーです。
ちーとメインキャストのセリフ噛みまくり…な漢字でテンション下がったのだけれど、えん魔ちゃん演じるキャビレットは出て来るだけで吹き出すキャラで流石だなぁ〜と思った。
山浦徹のロミオは確かにハマリ役なんだけど、ハマリ過ぎな違和感が否めなかったなぁ…。
でも、そろそろチケット代金をUPしてもみんな納得なんじゃないかと思うのだけれど…。
by nestvision | 2012-12-26 21:15 | 観ました!review
2012.12.26 Osaka Station Cinema
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いわすと知れたシリーズ作です。詳細はサイト検索して頂くとして、今回の撮影が上海が多く、わがニッポンは軍艦島のみという寂しい感じが何とも今の経済状況を物語っているなぁ…とヘンな所に関心したのであります。
by nestvision | 2012-12-26 20:38 | 観ました!review
2012.12.19 Osaka Theater BRAVA
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日本の演劇界にあまりにも多くのモノを残し、2010年に鬼籍に入られた劇作家&作家、井上ひさし。
そして彼の偉業は今も多くの舞台人からリスペクトされ続け、今年は多くの「井上ひさしリスペクト」舞台が楽しめた一年だった。
今作は彼の多くの戯曲の中から「日の浦〜」を蜷川幸雄が演出、そして主演は大竹しのぶ、藤原竜也というヨダレもののキャスト陣でチケ発から期待大の舞台だったbのだ。

観終わった後の最初の感想…。
「まるで急流滑りの様な芝居だった」とマジで思った。
ずっと平坦で少々ナメてかかってたら、最後にもの凄い急勾配で思わず声を上げてしまう様な…。
「いわゆる近親相姦モノのよくある話で、芝居は巧いし、台詞はええし…、まぁこんなもんやろ」と余裕綽々で場は進む。そして誰もが想像する結末にグイグイ向かって行ったラストシーン、十二場「奇跡」の10分ほどの芝居に会場中が釘付けになって息を呑み、そしてあるものは涙をすする…という井上ひさしマジックに完璧にハマってしまったのである。

板の上の役者にとってはたまらない10分だったんだと思うし、そういう戯曲を書いた井上ひさしという人を全ての舞台人がリスペクトするのもよくわかる。

説教聖と三味線弾きの女を演じた木場勝己と立石涼子という名優連がキッチリ脇を固め(というか実のところ主人公はココなわけで)、そこに千両役者である藤原と大竹がデン!と芝居するという、蜷川さんならではの安定感ある、計算された不安定感…。まだまだ感性は若いんだなぁ…と観客として恐れをなしたのである☆

その大阪千秋楽は会場中がスタンディングオベイションに包まれてカーテンコールは3回続いた。
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by nestvision | 2012-12-20 09:27 | 観ました!review
2012.12.2 KYOTO MINAMI-ZA
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松竹座での九月大歌舞伎に続き、中村勘九郎襲名の南座「吉例顔見世興行」。今回はご招待で前から二列目のまさにかぶりつきな感じ。
仮名手本忠臣蔵より、泣きの演技が素晴らしい五段目と六段目。勘平を仁左衛門、おかるを時蔵という布陣。
やっぱり憂いを帯びた芝居は松嶋屋さんの真骨頂。何とも色気のある憂いを仁左衛門さんが演じていた。
そして勘九郎襲名の口上。
父親の勘三郎さんはさぞかし出たかったろうと思う。
んでメインは「船弁慶」。
主役の勘九郎は静御前とオバケの二役。やっぱ女形は無理あるなぁ〜な感じだが、オバケん時は流石に中村屋である。エンタテインメントたる歌舞伎を魅せてくれた。
ラストの「関取千両幟」は初めての観劇だったが、なかなか痛快な江戸人情噺。義太夫咽び泣く、なかなか能楽ライクな逸品だった。
しかしなぁ、さすが名門、中村屋だと思わせる襲名披露。ものすごいお金がかかってるだろうなぁ…な出演陣。そして演目。
名門に生まれた勘九郎や七之助は本当にシアワセモンやと痛感するのである。
あっぱれ!中村屋ぁ〜っ!な京都南座の夜だった。
by nestvision | 2012-12-04 00:41 | 観ました!review
 2012.11.24 シアトリカル應典院
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「初演観たなぁ〜」と思い、自分のブログを検索したら2006年の6月にウルトラマーケットで観ていたみたいでブログに書いていた。でもなんだか小学生の日記みたいな文章で大変に恥ずかしい。

で6年ぶりの再演である。
「別館大和屋」の入り口(出口)探しはそのままに、リフレインな台詞がだんだん観る者の前頭葉を麻痺させていくという、内藤作品のマジックにしっかりやられた。

やはり鴨鈴女さんの存在感はダントツで、出てくるだけでオモロいというのはもはや名人芸の域だと納得。
そして皆川あゆみ嬢が大活躍。せんべいと羽ちゃんとのコントラストが面白かったが、あの人物は美人なのかイタい女なのかが、観ていてハッキリ出来なかった(ハッキリする必要は特にないんだけど…)

全体に初演より少し短くなって、とてもわかり易くなった「お馬鹿屋敷」でありました。

「どうぜなら馬鹿になってしまいたい」「入り口が出口で、出口が入り口」「どこへ行くのかもわからない」「終着駅は始発駅」…と、リフレインされる単語の断片は観客側に大きな印象という形で残るんだなぁと改めて思った。

PS 去年「アンネフランク」で一緒に兵隊役をやった北野寛大くんが猛者として参加している役者でビックリした…、というより頑張ってるなと思う。この猛者システムもとてもいい試みで、南河内ファンとしては毎回愉しみのひとつでもある。キャバクラで失敗した北野クン、一言言ってくれれば付き添うのに…。
by nestvision | 2012-11-25 12:04 | 観ました!review
2011.11.8 The International musium Of Art OSAKA
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また派手に宣伝してます。なぜ朝日新聞が主催すると、こうエグいプロモーションになるのか不思議です。
16世紀〜17世紀の巨匠エル・グレコ。その油彩作品を一同に集めたなかなか注目度大の回顧展です。
スペインの有名な教会の宗教画や、有力者の肖像などはほとんどがエルグレコかその一派。
今でいえば巨匠アートディレクターって感じでしょうかね。
確かに構図は斬新で、何とも刺激的で拡がりのある世界観を醸し出しています。
横尾忠則さんなんかが大きく影響を受けたのもよーくわかる感じ。
ボクはたまたまクリスチャンだったので、はぁ〜なるほど、とそれなりに楽しめたんですが、キリスト教的世界観から遠い方は少々「?」な部分も多かったんじゃないかなぁ…って感じ。

こういう企画展の時のコレクション展で手を抜かないのが国際美のええところ。
同時に開催されていた宮永愛子さんの「なかそら」展がまた秀逸だった。
真っ白な空間に取り残されたように漂うマテリアル。
もしかして自分自身もこの群れの中にどんどん吸い込まれていきそうな焦燥感は何だろう?
面白い作品と秀逸な展示で楽しい時間を持てたのでした。

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by nestvision | 2012-11-12 18:47 | 観ました!review