イシハラマコトのマンボな日常へようこそ☆


by nestvision
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カテゴリ:読みました!review( 85 )

最近、新書しか読んでないなぁ…。(というか読めないなぁ)

今回のは、五木先生が、「鬱とうつ病とは根本的に違うのではないか」という問いに、精神科医の香山が呼応するという形で展開する対談集。
すごく軽くて読みやすかったので、、オススメしますよ。

結論として、今のこの社会で「鬱々とした気分」になるのは、至極真っ当な事であって、逆にこの社会情勢の中、ポジティブ&ハイテンションの方が、精神病とちゃうか?と、両氏は言っているのであって、かつ、鬱とは、そもそも鬱蒼とか鬱然…といった、ポジティブなる表現なのであって、人が何らかの前向きな意志が無いと、鬱とした気分にはならないのだ!という、拍手パチパチな理論で落ちている。

周囲では「うつ病」に苦しむ人が増えたけど、こんなボクだって診療内科なんかに行けば、何か病名はつけられるだろう。

まぁ、暗い時代だから、暗い顔してましょーよ、と安心する一冊だった。
by nestvision | 2008-07-13 11:39 | 読みました!review
最近はあんまり読書しなくなった。
寝る前に何度も「宮本輝全短編」を丁寧に読み返したりしているぐらいで、流行作家の新作の類はほとんど読まなくなってる。

b0025405_11395391.jpgそんな中、ボクの思索のアイドル、政治学者の姜尚中(カンサンジュン)氏の書き下ろし、初の生き方本…というのを一晩で読む。
この人、人気なんですねぇ。
amazonで取り寄せで一ヶ月かかった。多分重版待ちしてたんだと思います。
内容は、まぁ普通。
ただマックス・ウェーバーと、夏目漱石の生きた100年前と、現代とが似ていて、双方にスポットをあてていくという手法は面白かった。
中に出てくる、「今からまた、唯脳論的社会に回帰していく…」という文章には深く同感だ。
やっぱり、MBA取った…とか、ビジネススキルがどうか…とか、グローバリゼーションの中で…ってのに無理が出ている。
そういうのに突進して行った周囲の仲間たちは”昆虫”のような目で、いわゆる富をあくせくとストックし、そして放出しているような気がする。
そんな事より、自然に触れ、人と会話を楽しみ、金が無かったら我慢する。そうして少々の愛(カン先生は、他者へのアテンションと、他者からのアテンションと表現してる)があれば、それで充分にシアワセなのだと思う。
そういう意味で、今作での発見は無かったし、カン先生!同感でぇーす…という感じ。
そして、横着者で良いと言われて、少し心の唇が緩んだ。
悩む…というとネガティブだけれど、ずっとずっと何かを希求したいものだ。
やっぱり、カン先生は、アジテーターでは無くて、単なる一般人だった。嬉しい(^o^)
by nestvision | 2008-06-22 11:32 | 読みました!review
大阪文学学校発行の文芸誌「樹林」に、横田の作品が掲載された。
横田は、yodare唯一のバイトで、芸大の文学専攻から、今学問漂流者してる面白い人。
昨年まで夜間コースで一緒のクラスだった。
この人は、いつもボクを焦らせる。美月とかfaye-yとかみゆきちゃんとか、みんなそれぞれ対極に個性を持っていて、それはそれで刺激を受ける作品だが、客観的にみれる。
横田作品は、年齢も何もかもまったく異質な人間なのに、何だか挑戦状のような…、そういうテーマが隠れているのだ。(横田、勝手に書いてゴメン)
まぁ、とにかくいい作品だったと思う。

以下、横田への私信(横田、また勝手に引用してゴメン)
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まず、とっても綺麗な読後感。感心したし、すごく救われた感じ。
横田の一連の作風の集大成的なテーマがあると思う。

男性からするとね。主人公の青い性が、もっとリアルに描かれてたら、多分泣いたと思う。ある意味で綺麗すぎるのかも知れないなぁ。
あの頃の男性って、もっと自分でも抗えないほどの性衝動と共に生きている。だから環の母、環に対しての思いが、愛なのか?性衝動なのか?自分でもわからない時代なの。そういう鬱々とした自分に自己嫌悪を抱く時期で、そういう悶々としたモノが、今ボクのような年齢になると、青春やったなぁ…と思うのよ。
この作品ではないかも知れないけど、そういう描写に成功したら、横田の作品世界は一気に広がると思うなぁ。

時代考証はお手のもんなんで、きっとバッチシなんやろうけど、戦争という大きな疵の痛さの後遺症みたいなもの…、そういうの入れてもいいかもね。心象としてね。

でも、すごく綺麗な文体で、清流のような読後感でした。
いい作品をありがとうでした。
by nestvision | 2008-05-30 02:09 | 読みました!review
はい。手を出してしまいました…遂に。

文学学校関係者との飲み会においては、もはやスタンダード。
安部公房か○○か…。というくらいのお手本中のお手本作家。

「そんなみんなが良いっての、嫌だもん」と、天の邪鬼な僕は、読んでいませんでした。名前も安部穣二+刑務所の独房…なイメージで恐かったし(関係ねぇ~)

読みました。巧いです。比喩、暗喩、描写の天才かもしれません。
なんで、みんな安部公房なのか、やっと理解できました。

あえて苦言を呈するならば、やはり演劇とか映像とかのお仕事も多かった安部さんゆえ、どうも”寺山臭い”のであります。
青森出身の寺山と、満州出身の安部の、なんかそーゆー”ねじ曲がった暗さ”が鼻につく。言い換えれば、オシャレじゃないのよねん。
読者としての個人的見解は、好きな世界観では無いっす◎

まぁ、芥川受賞作の「壁」と、読売文学賞の「砂の女」を読んで、安部公房は一旦休講しようと思う。でないと、巧すぎてハマる可能性大なのである。ヤバイヤバイ(^_^;)

PS: ずっとアベコーボーって読んでたけど、アベキミフサが正解だって☆
by nestvision | 2008-03-16 11:49 | 読みました!review
渡辺淳一はエロ小説家と思っていたら、エッセイになるとフツーのええ爺さんだと思った。
先日の火曜yodareでも話題となった書である。
これは既婚、未婚に拘わらずすべての女性にオススメしたい。
夫婦に於いて、夫というものはどういう生態なのか?また、男性の青年期から老年初期までの心象を、とてもリアルに解説しているのである。

結婚してるアナタ。もうすぐ結婚するアナタ。予定は無いが結婚について考えるアナタ。
絶対に必読です。
一晩で読めます☆
by nestvision | 2008-01-11 00:08 | 読みました!review
約10年前にアナンさんに薦めてもらった本。
この正月に引っ張り出して再読してみたら、もう本当に目からウロコ。
昔は小説も中途半端に書いていたので、よくわからなかった所が、今は心に滲みまくりなんである。ちょっとコマーシャルな作家に憧れてた自分に大いに渇を入れる事が出来たと思う。
さっそく、同志Mに贈呈☆
by nestvision | 2008-01-11 00:02 | 読みました!review
何か最近こんなんばっか読んでるなぁ…。
高橋がNHK「ようこそ先輩!」に出演した際に構想をまとめたという本です。
なかなか、いいことがいっぱい書いてあった。
特に村上春樹とチャンドラーの具体的なポジティブな模倣の方法など、興味深い内容。
「小説家になるためブックガイド」は的を得ていて参考になった。
けっこうこの人いい人だわ。
by nestvision | 2008-01-10 23:59 | 読みました!review
軽い目眩をおぼえつつ、感動の読了。
ほんと、この人の取材力、大阪への執念は凄いわ。

「ぼんち」とは、かつて大阪商人の最高峰である船場商人文化における、ぼんぼんの上を行くすべてにおいて破天荒なぼんぼんの事を「ぼんち」と言ったところからのタイトル。
山崎の「暖簾」「花のれん」に続く”大阪もの”の第三作である。

  「ぼんぼんになったらあかん、ぼんちになりや。
 男に騙されても、女に騙されてはあかん」
 
 


…、という父の遺言を守り、船場文化の終焉を生き抜く主人公、喜久治の大正末期から戦前の古き良き船場文化の一代記である。

解説には「好色一代記」とあるが、絶対に違う。
好色などという単純な言葉では言い表せない奥深さがあるのだ。
新町や北新地、宗右衛門町に妾宅を置き、お茶屋でのお大尽の数々…。
しかし、そのすべては厳格な船場のしきたりの中にある。
第二次大戦末期の大阪大空襲で、そんなぼんち文化は完全に消滅してしまうのだ。

今の北新地で散財というのとはワケが違う。
ぼんちも命がけで遊んでいたし、女たちも命がけで、そこに在るのだ。

物語としての構成の確かさ、裏付けとしての史実。どれをとっても一級品の小説だが、僕にとってもうひとつのツボがある。

8年前に亡くなった僕の母は、この船場の最後の「いとはん」(=本宅のお嬢)であって、祖父は最後の「ぼんち」であり「旦はん」(店の主)、そして祖母は最後の「家はん」(おえはん=本家正妻)であったという事実とオーバーラップして、更に読み応えがあった。

僕は幼少の頃、普通の男の子的には育てられなかった。

お茶やお能などを習わされ、小学校の友達に虐められたりもした。
そういえば、僕の幼稚園の頃の水着は男の子にもかかわらず、ワンピースの水着であった。
理由は「お腹が冷えるから」である。
ワンピースの方が冷えそうである。

バリバリ船場いとはんの母は、神戸の道など、自分の車で走れないクセに、70歳になってからも、心斎橋界隈は自分の車で、すいすい運転していた。
今でも存続する老舗、「芝翫香」と、「福寿司」に同級生が居たという母だったから、昔のよしみで、合法的に心斎橋筋商店街の中に車を停めていた様である。

母の店は心斎橋筋商店街の小大丸から北へ二軒隣り、今ではゲーセンかギャルのブティックになってる所にあった「鬢付け油屋」であった。
やはり、大阪大空襲で店を失い、その後時代の趨勢もあって店を閉じる。
昔ながらの「白粉屋」や「鬢付け油屋」はファッションの洋装化によって、その消費量は極端に減り、みんな、その商店主としての使命を終えるのだ。
業界で生き残ったのは、銀座の資生堂だけであった。

急いでいるときは常に和装であって、洋装で出掛けるときは一時間ほどかかる人だった。

それらすべてが船場文化の名残とはいえないが、そういう一見、普通でない母の考え方のルーツの片鱗が、少なからず氷解したという心持ちなのである。

あぁ、僕はこの文化の血を半分持って生きてるんだなぁ…と、個人的に、相当に感慨深いのである。

☆じんえもんhan → わてらは読んどかなあきまへん。必読だす。本当のじんえもんさんへのリスペクトの度合いが変わってくると思いまっせ(^^)
by nestvision | 2007-12-09 21:39 | 読みました!review
b0025405_043137.jpgMさんの影響も多分にあるのだが、バイクで一人旅したくってしょーがない☆先日のyodareでも、HONDAじゃないだろ~、とかモタードはイメージと違うとか、何か狙いがあるハズなどと散々言われたのだが、一人で星を見上げたいし、一合だけご飯炊いて、オイルサーディンをおかずに一人飯したいし、「あぁ、アレ持って来なかったなぁ」などと後悔したくってしようがない。
そんな折、花村さんのゆる~いエッセイ集を見つけて速読。野宿という意味合いについて…、そもそもバイク野郎の花村さんは自作のような力も入れず、なかなかラフな文体で楽しめた◎
はやく春にならないかなぁ…。もうテントも決めたし、ツーリングジャケットも決めたのにぃ。
by nestvision | 2007-12-03 00:40 | 読みました!review
b0025405_21165283.jpgいったい何度この作品を読んだだろうか?
そして何度手書きで模写しただろうか…。
ボクにとっての文学界のアイドルである織田作之助の代表作「夫婦善哉」の続編原稿が先ごろ発見され、没後60周年を記念して出版された。
なんと発見された直筆原稿がすべて掲載されているという、ファンには堪らない一冊だ。

しかし…、オダサクの文体に無駄がないとつくづく思い知らされる。彼の文章に比べたら、僕のなんて、装飾語が多く、接続詞ばかりで、描写という名の意味の無い形容ばかりである。
注目の続編のラストシーンなんて、オダサクは200字で読者の心に染み入って来るんである。
これは”上手い”というレベルを超えている。

柳吉と蝶子は、誰の心の中にもある"弱さ”そして”強さ”が共存する、極めて人間的な主人公。太平洋戦争の暗い影のせいだとしても、どうしてこんな美しい物語が編集者の手によって封印されてきたのか。ほんまに戦争はアカンなぁとため息をつく。

稚拙な自分の小説作品を思うと、少々落ち込むのではあるが、アイドルの続編を、しかも直筆原稿で読めて、滅茶苦茶にHappyなんである☆
by nestvision | 2007-10-25 21:22 | 読みました!review