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『THE BEAUTY QUEEN OF LEENANE』 Martin McDonagh/作、長塚圭史/演出、シアタードラマシティ

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(C)PARCO劇場 ※勝手に拝借スンマセン……。

2008年の幕開けは、大竹しのぶ+白石加代子という世界に誇る舞台女優の芝居の目撃者となる為に、シアタードラマシティに行く。
今作「ビューティー・クィーン・オブ・リナーン」の作家、マーティン・マクドナーは、そもそもオフオフから実力でロンドンに進出。そしてアメリカに渡ってはトニー賞4部門を受賞という、今最もホットな劇作家だ。そんな傑作を、日本の次代を担う演出家である長塚圭史が演出した意欲作である。
年末にパルコ劇場で幕を開け、新春の関西公演となったワケである。
ほとんど、大竹+白石の二人芝居のような構成。この二人の演技が冴えまくり、独特の舞台の空気に圧倒される。

そして何より台本そのものの構成、モチーフの連続性の妙にいたく感動する。
演技は二大巨頭の大竹+白石だから文句などあるはずも無く、ともかく劇作家のシンプルで意外性に富んだドラマツルギーにすっかり浸りまくれた数時間だった。

アイルランドとイングランドの歴史的な不幸な関係、そして現代特有の現実。母そして娘、また老いや、愛、もっと行って地方と都会との格差など…、ものすごく深くて複雑なテーマをシンプルに突いている。

大竹の演じる主人公は、心ない老いた母の面倒だけをみている40歳の処女。その母はもちろん白石。憎々しいけれど、どこかお互いが依存し合う…、そんな微妙な関係性を見事に演じきっていたと思う。

問題は観客。あれだけのビッグネームだから客のすそ野は恐ろしく広いのだが、リンゴを囓る奴、ペちゃぅちゃと話しているオバハン。ケータイで時間をチェックするアホ…など、日頃の芝居小屋では信じられない人々もこのステージを観に来ている。

そんな事はどうでもいいくらいに、芝居が生きていた。…しかし、白石加代子という怪物役者は、いったいどこまでいくんだろうか?

ほんとうに日本が世界に誇れる役者だと思う。
by nestvision | 2008-01-05 20:35 | 観ました!review