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by nestvision
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『密やかな結晶』 小川洋子/著(講談社文庫)

mixiの「小川洋子コミュ」でも好評だった作品。1994年の書き下ろし小説。
「妊娠カレンダー」とかの方がええなぁ。
なんか小川洋子が、自分の中に沸々と芽生えた断片を寄せ集めて、お得意の特製タレをかけて、ぶっちゃけで書いちゃいましたぁ…って感じの長編だった。

これを女性が支持するというのがわからない。
もしかして”オンナムラカミハルキ”が読みたければ、まぁこんなところが妥当かなぁ…。
モチーフとかエピソードの発想とかの裏がみえて、若干不満です。僕は。

そもそも、こういうの読みたい女子ってのは、やっぱファンタジーファンとして自分を認識すべきですね。小川洋子は上手なので、純文学風にファンタジーを書けました!だったワケですけどね~今回は。

よく若年層を中心に「村上春樹論」とか、な~んにも読んでない奴が「ムラカミは好きです」って言うのが多いけど、あの人のは文学の範疇に入れちゃいかんと思う。
もはやジャンルとしてムラカミハルキがあるワケで、あのあたり文学として認識してもらっちゃ困る。(いやいや、僕は好きなんですよ!ムラカミハルキジャンルの村上春樹は…」
音楽でいうと、黒人ブルースでロックやったストーンズとか、カントリーとブルース合わせてロカビリーしちゃったプレスリーとか、ネクタイ締めちゃったビートルズとか…、村上春樹はそういう”先駆者”であるワケだ。(うん)先駆者はそのジャンルの家元なので、何をやっても良い。読者は作品を選んで自分のものにすればいいのであって。

それと村上春樹論は、文学を語り合う時、ほぼ抽象的な発言を言いっぱなしでその場の参加者を納得させられるという、自分の本当の読書体験がバレ難いというメリットもある。かつて出版社で採用面接してたときに、「趣味:読書/村上春樹が大好きです」というコメントは「あぁ、読んでないなぁ」とイコールだった。

あれれ?村上春樹論になっちゃった。
でも、そういう形態模写の出来る小川洋子はマジメですごい書き手という事ですわ。
by nestvision | 2006-10-05 19:58 | 読みました!review