イシハラマコトのマンボな日常へようこそ☆


by nestvision
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『恋愛中毒』 山本文緒/著(角川文庫)

吉川英治文学新人賞受賞作「恋愛中毒」を読了。震えるくらいに虚しい涙がどんどん流れる。昼間だったのでトイレに駆け込んで泣いた。しかしこれは主人公に感情移入してではないと思う。出てくるのは同年代とはいえ女性であって、しかもストーカー女だ。でもその過ごしてきた40年みたいな長さ(短さ)が同調できる。
人はみんな凄い人生を送っている。他人から見ればきっと僕もそうだろうし、横で立ち蕎麦を食ってる冴えないオヤジにもドラマティックな人生が詰まっている。
とどのつまり、その様々な人生に愛情を持てるか?が小説家の絶対条件であって、他人を他人と割り切れない。そしてそういう僕がココにいる。どうして人の核心に興味があるのだろうか?お金や名誉だけを追いかけられたらどんなに楽だろうかと思う。でもどうしても波長の合う人が出てくる。そして、ものすごく興味が湧く。全部知りたくなる。でも、全部知ることなんて出来ないし、わかったフリするのはその人にとっても、自分にとっても失礼だ。山本文緒はそういう境界、いや「結界」をどうやって行ったり来たりしているんだろうか?
こういった小説としての秀作を読むといつも思う。「僕に越えられるのか?」どうしても、格好をつけてしまう。どうしても整合性を求める。あぁ、さらに混乱。
ちょっと心の疲れている婦女子は読まれるのを控えられたし…。
by nestvision | 2005-12-06 14:57 | 読みました!review