イシハラマコトのマンボな日常へようこそ☆


by nestvision
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『ZIPANG PUNK Goemon Rock III』 新感線☆RX

2013.2.21 OSAKA ORIX Theatre
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劇団黎明期からずっと観て来た新感線。いつのまにやら日本のエンタテインメント演劇の最高峰(諸説あるが…)な位置にまで登り詰めた。
バンド生演奏のRシリーズを発展させたRXシリーズ。そしてPART Iから数え、このPRAT IIIで完結編を迎えるという。
シリーズ全作の天海さん主演のPRT II 「薔薇とサムライ」が震えるほど良かったので、今作は必ず目撃せねばと思っていた。
今作のヨビモノである蒼井優はとびっきりキュートだったし三浦春馬も新しい一面を魅せてくれてキッチュな役を器用にこなしていた。村井国夫さんなんて、もう巧いとか下手の域ではないし、高橋由美子も舞台女優としての凄みを魅せてくれたと思う。
肝心の新感線社中も一味唐辛子みたいな橋本聖子、橋本じゅんのマヨネーズっぽさが上手く前面に出ていて、新感線ファンも大納得であったと思う。
しかしあの伝説の「薔薇とサムライ」と何かが違う。腰に来ない…、爽快感が薄いと観ながら思っていた。
パンフレットで今作で完結編だと書かれてあって「ナルホドな…」と、とても納得したのである。
限界なのである。良い意味でも悪い意味でも限界なのだと思う。
そもそもこのシリーズはヨビモノ俳優に看板役者の古田新太がお決まりの五右衛門を演じ、勧善懲悪をロックで彩るという”お祭り要素”の強い演目であるのが新感線および、いのうえひでのりの狙いだったろう。
しかし、どうだ?もはやシステムとなってしまったし、ヨビモノ役者の為に看板役者の古田が押したり引いたりという微妙なパワーバランスを要求されるなど、付加的要素が増えすぎた。
全作の場合、天海さんの圧倒的な存在感は、古田新太が何の躊躇もなく、120%で演技が出来たという、いわゆる劇中格闘技だった。観客もそのバイブレーションを受けて狂喜乱舞したけれど、このシリーズの大成功によって、様々なベクトルが作用したのだと思う。
蒼井も三浦も真剣に板の上に乗った。脇も完璧であればあるほど、それはシステムになってしまう。観客もある程度予測がついて、ヘタをすると劇団四季みたいになってしまう。
扇町で腹筋して酒を喰らっていた、いのうえひでのりやオリジナル新感線のメンバーはそれをいち早く察知したのではないかと思う。
とにもかくにも、エポックなシリーズだったし、三作をめいっぱい堪能させてもらった。
さぁ新感線の明日はどっちだ?


by nestvision | 2013-02-24 09:09 | 観ました!review