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『アンチクロックワイズ・ワンダーランド』長塚圭史/作・演出

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ポスト野田秀樹へと爆走する長塚圭史クンの最新作の劇評が良いとの情報をW編集長より聞く。
今ホットな”阿佐ヶ谷スパイダース”名義の大阪公演。
追加公演が出たという事で茶屋町のドラマシティに出かける。

長塚クンといえば、先頃常磐貴子サンと結婚した演劇界のサラブレット。国の予算でのロンドン演劇留学も終え、ノリにノッてる芝居人のおひとりである。

では今作の劇評でございます。
端的に言うと「良かったっすよ、多分」というところか。
星取りでは☆2.5って感じかな。

ロンドン留学の甲斐あり、全編ロンドン臭が辺りに漂いまくり、まさに"ウェストエンドin茶屋町"状態なのであった。
もちろん、俳優陣に文句は何も無い。
演出家の意図通り動いていたであろうし、台詞回しも一部の役者を除いて流石の一言。
下手な劇団がやったら石が飛ぶところだが、会場中を煙にまいてしまう芝居の技術には敬服しました。
中でも満智子役をやってた小島 聖さんにはノックアウト。
脚本(ホン)を越え、役柄を飲み込んだ好演だったと思う。
逆に言うと、小島サンがキャストに入っていない今作を想像すると震えが収まらないのも確かである。

さて、何が気に入らなかったか?
今作を食べ物でたとえたら、ベトナムのフォーみたいな感じなんである。
薄味、繊細、でも絶妙。出汁にも凝りました…ってのはよくわかる。

いわゆる団塊ジュニアが大好きな「具体と客体」「客観と主観」「過去と現在」という普遍的な初級の哲学テーマをこねくり回し、ホラー仕立てで味付けしましたって感じ。
「包帯クラブ」とか、もしかしたら”岩井俊二ふりかけ”もキチンとふってある。
隙のない優等生的で、まるで東京芸大の演劇専攻の大学院生が書きそうな脚本なのである。
要するにテーマが薄々なんだよなぁ。
フォーが旨いのは認めるが、やっぱりラーメンとかカレーが一般的には人気なんである、という事と同じであるのだ。

そういう薄々のテーマにしては、長塚氏のセリフの巧さが冴え渡っていた。本当にセリフの作り方や掛け合いには光るものがいっぱいあったのだ。

あれほどの才能のある長塚クンなのだから、しばらく戯曲を書くのを我慢して、寺山とかシェイクスピアを独自の解釈で演出&脚本に徹して欲しいと切に願うのである。
絶対その方が伸びるよ!長塚くん☆
来いよ!エンタテインメントの世界へ☆☆☆
きれいな年上女房も貰うてんから、きばりなはれや!

長塚くん!お疲れっしたぁ☆
by nestvision | 2010-02-24 18:47 | 観ました!review