イシハラマコトのマンボな日常へようこそ☆


by nestvision
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30

『さようなら、大林さん』 坂口修一二人芝居

b0025405_172793.jpg大昔、ボクが初めて舞台をプロデュースした時、演出を大王こと後藤ひろひとに依頼し、制作をなんと奥様の楠見薫さんに教えを乞い、そして舞台演出全般を手伝ってくれた、当時新進気鋭の役者だった坂口修一さん。
いわばボクの恩人みたいな方である。
その後、数年を経て、ファントマまわりで再会。
今やキャリアのあるフリーの舞台俳優として活躍されている。

そんな坂口さんからメールを頂き、「ちょっと変わった舞台をやります」って事なので、日本橋のインディペンデントシアター1st.に出掛ける。

何でも、彼が関大時代から一緒に演劇をやってきた先輩、大林剛士さんが、役者をきっぱり辞めて郷里に帰るという報を受けた坂口さんが、彼の花道をひいた…という態の二人芝居だ。

一作目は、岸田戯曲賞として今も名前を残す偉大な劇作家、岸田國士の台本「命を弄ぶ男ふたり」を好演。
とにかく坂口さんは、終始包帯グルグルで顔を出さず、演技の巧さがモロに出る役どころ。
しかも、とても観念的な心象描写のみでストーリーで展開する難物の台本を、おもしろく、かつPOPに演じきっていた。流石に一人芝居の百本ノックを自らに課しただけの熟成感が感じられた。

二作目は彼らの盟友の脚本家、原野貴文による「snow to fine」。
こちらは現代劇的にお洒落な感じでアレンジされていて、そこにノスタルジックな人情話が裏にしっかり背骨を通すという、何とも完成された舞台だった。

全体で二本を、時間を感じさせる事なく、また常連客に媚びることなく、本気の舞台バトルとしての二人芝居を見せてくれた。

芝居独特の、演者と観客がほど良い共犯関係になれた、素敵なお芝居だった。
by nestvision | 2009-03-12 01:21 | 観ました!review