イシハラマコトのマンボな日常へようこそ☆


by nestvision
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30

『笑う女優』 / 美津乃あわ一人舞台

b0025405_12174818.jpgファントマ脱退から役一年。
一人舞台をやるという事で、日本橋はインディペンデントシアターに。
ほんとうに久しぶりにあわchanに会う。
わかぎゑふ/作、朝深大介/演出による作品。
1994年頃にリリパット・アーミーとしてわかぎゑふが演じている作品だ。

あわちゃん、渾身の演技で、さすがに舞台女優としての面目躍如な舞台であった。
が、しかし…という「?」が終演後ずっと頭から離れない。
いったい、これは何だろう…?と悩み悩み日本橋から帰路についた。

美津乃あわという人は、分類すると「Mな女優」であると思う。
セクシャルな意味ではなく、根本が”優しい”のである。
もしかしたら、優しすぎる…かもしれない。
それに対して、わかぎゑふは「Sな女優」であり、「ドSな劇作家」であると思う。
そのSさ加減は多くの女子の心を掴んでいて、イマイチ男性にはあの人の感性がわからない。
実力のある人だけれど、そこらが賛否両論な人でもある。
劇作家としては凄い才能を持っている人だと思うし、その理由は、痛快に(S的に)、キャストをぶった斬る、鋭角的なストーリーにあると思う。

対して、あわちゃんの盟友である伊藤えん魔氏は、その真逆、「Mな劇作家」であって、だからハードボイルドという名をかりた、ハートフルな人情モノにその作品が結実するのだと思っている。

M+Mという極性は超Sに向かう。…のではないか?
M+Sは往々にしてバランスしてしまい、ゼロとなるのではないか?
という仮説が今作を観ての率直なボクの感想である。

そのどれもが等身大かつヒューマンな女優の役だったが、その逆のキャラクターを併せ持つという難しい役どころばかりでもあった。
そもそも、わかぎはSなので、その極端な冷たいキャラクターを潜在的に演じる事が出来る。
だが、美津乃は、その冷たいキャラクターにも愛情が覗えてしまって、全部が優しいのである。

この作品はそのメリハリ、そしてどうしようも無い所を笑ってしまう、という解が用意されている。
だとしたら、冷淡さと温もりとの温度差が観客に笑いを誘う構造となっているハズだ。
その意味で、どちらのキャラクターも優しいヒューマニティに満たされていたんじゃないか?と思うのだ。

あわchanは、わかぎ女史とは個人的に非常に仲が良いようだ。
それはそれとして、ボクは女史のSさに役者としてのあわchanが合うのだろうか?
もっと言えば、わかぎ女史の十八番である”ベタさ(関西人のミナミの感覚)”と、あわchanの北摂な感じ、阪神間ライクなテイスト…って所のマッチングが、ボクは微妙やとずっと思っているのです。

最後に、あわchanがファントマを出て、やりたい事の輪郭が少し見えた感じもします。
ただ、やはりあの人は、大勢の中で光り輝く存在である事が、一番映える舞台女優でもあるのです。
益々の活躍に大期待したいものである☆
by nestvision | 2009-01-19 13:13 | 観ました!review